うまく録音できなかった音声の修復は困難
音声は後から修復しようとしても難しいのが結論です。

1.何となく聞こえる音声は何となくしか起こせない
無料から有料まで様々な音声加工・修復アプリがあります。当社でも幾つか試していますが、あれを下げればこれが足りないでいろいろいじってみた結果、元のほうがまだましとなって、結局、聞こえないものは何をやっても聞こえないという結論に至ります。詳しい修復方法は専門の方に譲るとして、何かしら手を加えれば発言にも影響してしまうので、簡単に言うと、うまく収音できなかった発言は、消しゴムで消したようにクリアにはできないということになります。細かいところはよく分からないけど何となくこんなことを言っているなという音声では、やはり何となくしか起こせません。
2.録音の失敗例
よくある録音の失敗例として、大きなホールのような場所で、スピーカーから遠いところで録音すると、反響して音声が不明瞭になるという場合があります。また、空調の音やプロジェクターの排気音、資料をめくる音などで発言がかき消されてしまう場合もありますし、リノリウムの床で音が反響してしまう場合もあります。よく、発言しない自席にICレコーダーを置いて録音される方がおられますが、ご自分や隣の方が資料をめくる音が大きく入ってしまい、肝心の発言が拾えないことがありますので、発言機会が多い方の近くに置かれることをお勧めします。
3.録音に適した環境
録音に適した環境は、じゅうたん敷きで、窓が少ないかカーテンやブラインドがあり、交通量の多い道路に面していないか、面していても高層階であることなどが挙げられます。窓がない密室も空気の通りが悪いため、録音には適していません。外の音を拾ってしまう例としては、緊急車両の音がよくあります。業務放送や休憩・退勤時間を知らせるチャイムなども、できれば切っておかれるとよいでしょう。
4.まとめ
条件の悪い場所で録音することになっても、発音場所の近くで録音ができれば問題ないのですが、それもかなわない場合は、どうしても聞き取れない箇所が多く出てしまいます。それは人間であってもAIであっても同じことですので、覆水盆に返らず、録音には万全を期して臨んでいただければ幸いです。ご心配のときは録音する前にご相談ください。